大阪医療刑務所教誨師で二つの大学で非常勤講師を担当されている先輩教誨師の岸本先生の受け持っておられる授業で、自立支援の現場からのレポートをしました。
毎年夏のこの時期に、授業に呼んでいただいています。かれこれ4~5回目くらいかと思います。
本音で現場のことをレポートしましたので、
刺激が強すぎる内容だったのではないかと少し不安になりました。
たとえば、非行少年は逮捕されたとき、
反省より先に、捕まって最悪やと自分の立場しか考えれていないなど、社会の人からすれば、腹立たしい実態かと思います。しかし、故・岡本茂樹先生の「反省させると犯罪者になります。」(新潮新書)を読むと、その実態がよくわかります。
不快な思いにさせるかもしれないと
恐れつつ、さまざまな現場での思いを正面から、レポートさせていただきました。
… … …
次の日曜日、人生を必死にもがいて生きてる少年が訪れ、相談がありました。
彼は、少年院から出てきて、5~6ヵ月を経過しています。出院後、ネットで調べて、電話をしてきてくれてから、度々、相談に乗っていました。
現在、16歳の少年Mくん(年齢とイニシャルは仮。)
家族のすれ違いが多く、在院中から、
家族の元に帰れば、衝突が予測され、気持ちが落ちて、ヤケになり、更生意欲が絶たれてしまうのではないか、という危機感を持っていたようです。
「家を出たい」とよく電話口で話していましたが、辛抱するよう励ましてきました。
しかし、いよいよ、すれ違いが繰り返され、
彼は荷物をまとめて、出てきてしまいました。
そして、ドヤ街で1泊したのち、
私たちのところに、相談に来ました。
私たちの法人で借りている部屋が一室、空いていましたので、緊急的に、迎え入れました。
彼はすぐさま、保護司さんにも、相談し、報告していました。
私も保護司さんに経緯説明をしました。また、こちらのホームから仕事場に行くよう指導しますとお伝えしました。
以前にも、電話でお話ししたことがある先生ですが、保護司さんは、ドヤ街で眠るより、安心とおっしゃられました。
大人のちょっとした工夫で、防げる非行は、
防ぎ、安心して自立を目指せる環境を整備できることを目指します。
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