記事より
「大人からの『元気か』うれしかった」非行歴ある少年ら体験語る 兵庫県警、健全育成の研究会
警察や教育関係者が少年の健全育成について知識を深める毎年恒例の研究会が19日、神戸市中央区の兵庫県警本部で開催された。今年のテーマは非行少年の立ち直り支援。問題解決に取り組むNPO法人理事長の講演や、非行歴のある少年3人と警察官との座談会が行われ、約140人が熱心に耳を傾けた。
県内では昨年、14歳以上の少年1457人が刑法犯で摘発・補導。うち4割弱の546人には過去に非行歴があり、再非行の防止が喫緊の課題となっている。
この日は、元暴走族メンバーでNPO法人「チェンジングライフ」(大阪府東大阪市)の野田詠氏(えいじ)理事長が講演。少年院を出所した少年らの就労や居住支援など自立を促す活動を続けてきたという野田理事長は、自身の経験を踏まえ、「大人に信頼された経験を持つ子供は凶悪犯罪には走らない。すぐには更生できなくてもアプローチは無駄ではない」と訴えた。
その後の座談会には、非行歴のある17~19歳の少年3人とそれぞれの立ち直りに関わった警察官らが登壇。少年の一人は当時を振り返り、「担当刑事や先生による『元気か』の一言がうれしかった」と述べた。
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